さまざまな経験をしてきた人の考えにふれることで、進路についても違った方向から考えることができます。
著書や記事で見つけた“大学に行った方がいい?”のヒントとなる言葉を紹介するコーナーです。
今回は、3年前の本になりますが、新井和宏さんの「幸せな人は「お金」と「働く」を知っている」から。
新井さんは、これからの社会に必要とされる“いい会社”に投資を行う「鎌倉投信会社株式会社」の創業者。2018年には人とのつながりや共感を大切にした「共感資本社会」の実現を目指して活動を行う株式会社eumoを設立しています。
大学進学率が5割を超える現在、多くの高校生は大学に進んでから就職先を考えればよいと思っているでしょう。でも現実には、大学に入ると卒業のための単位を取って、すぐに就職活動をすることになります。
学生たちは内定をもらうために、たくさんの会社にエントリーすることになりますが、なぜ、その会社を志望するのか、明確な理由がない学生が多いと感じました。
(中略)
結局のところ、知名度のある会社、就職ランキングに入っている会社、友達に評判のいい会社、年収が高い会社に入ろうとするのが学生の実情ではないでしょうか。
そういう私もかつて「一流の大学に入り、一流の会社に入る」、こんな目標を持っていました。そうすれば幸せになれるのではないかと思っていたのです。
(中略)
人が目指すべき幸せは他者との比較にある相対的な目標ではなく、自分の中にだけある絶対的なものなのだとようやく気づいたのです。
(中略)
誰にでも当てはまるような正解は存在しないのです。その正解を決められるのは、他の誰でもない、あなた自身だけだということをどうか忘れないでください。
幸せな人は「お金」と「働く」を知っている(イースト・プレス)より引用
[参考記事]
“幸せを感じる生き方は?”という視点で進路を選ぶ時代になるのでないか?と語る山田香織さんの記事