ユーチューバ−へのコメントで一番多い内容
朝食づくりの様子やコーヒーの淹れ方、ひとり暮らしの部屋のDIYなど、25歳の日々の暮らしを発信しているYouTubeチャンネル「OKUDAIRA BASE」。
登録者数12万人を超えるという、このチャンネルの主宰者・奥平眞司さんの著書を読みました。
「OKUDAIRA BASE」の存在は本を読んで初めて知ったのですが、こういう20代の男性が暮らしを大切にしていることを発信し、それが人気を得ているのは今の時代らしくて、とても面白いと思いました。
でも、著書の中で私が一番印象に残ったのが、「視聴者からのコメントで一番多い内容」について書かれた部分です。
中でも多いのが、「将来に不安は感じないんですか?」という質問。
自分もフリーランスとして働きたい、ユーチューバーになりたい、でも保証がないのでなかなか踏み切れないという人もいらっしゃいました。
OKUDAIRA BASE 自分を楽しむ衣食住: 25歳、東京、一人暮らし。月15万円で快適に暮らすアイデアとコツ(誠文堂新光社)より引用
今、小学生が将来なりたい職業上位のユーチューバ−。やってみたいけれど「保証がないから踏み切れない」という発想に驚きました。
じゃあ、どんな保証があればやってみようと思えるんだろうと。
確かに正社員であれば、毎月お給料がもらえて、もし、会社をやめることになっても退職金が支払われたり、(雇用保険に加入していることで)失業保険がもらえたりします。
でも、正社員だって、ただ会社に行けばお給料がもらえるわけではないですし、大手になればなるほど、会社でやりたい仕事ができる部署に配属される保証なんてありません。
もちろんフリーランスは自分が休めば収入が入ってきませんが、そういう時のために準備することはできます。
例えば何年か生活に困らない貯金をする、病気やケガをした時の保障がある保険に入るといったことです。
さらにフリーランスはお金が入ってこないこともあるかもしれないけれど、同年代のお給料以上の収入を得る可能性も持っています。
これらは私自身がフリーランスで20年以上やってきて、さらに夫婦ともに個人事業主なので実体験として言えることです。
もちろん、仕事が途切れて不安になったことも何度もあるし、イヤな思いをしたこともあります。でも、私はフリーランスになってよかったことの方が多いです。
会社員の人だって、安定以外にいい面をたくさん挙げられるのではないでしょうか。
不安を煽るよりも色々な選択肢を
なぜ、こんなことを書いているかというと、会社員=安定、フリーランス=不安定というような安易な比較が、他にもたくさんあると感じるからです。
大卒と高卒の比較で、大卒なら就職先が多い、生涯年収が高いというのもそうです。
なんだか、自分のやってみたいことにチャレンジしようとする若者に対して、大人たちが不安を煽り過ぎているように感じます。
特に今の時代は、フリーランスになることや大学に行かずに社会に出ることに対して、
- 準備することで解消できる不安はたくさんある。
- 20代、30代(職種によっては40代でも)なら、就職したい、学びたいと思ったら進路変更できる。
- 会社員でありながら副業する、働きながら学ぶなど、2つのことをやることも可能。
というような選択肢も示すべきだと思います。
それを含めて考えてみても、わくわくより不安の方が大きいのなら、正社員を選んだ方がいいと思うし、大学には行った方がいいでしょう。
大人が煽り過ぎている…と書きましたが、今は色々な情報を集められる時代なのだから(見極める力も必要になりますが)、10代、20代の人たちも大人の一言で判断してしまわずに、やりたいことをできる限り不安なくやれる方法を考えてみるべきです。
このサイトもそういう情報の1つとして、色々な声を集めて発信する場でありたいと、「OKUDAIRA BASE」への質問を読んで改めて思いました。